2011/03/25 (Fri) [past days]
★1. [Comic] 「夕凪の街 桜の国」の集中線は未来へのメッセージだ
あまりにもいまさらでこのタイミングでなんで、と言われそうだが、こうの史代「夕凪の街 桜の国」を入手した。秀逸な感想やら評論はもうすでに出まくっているだろうからよけいなことは書かない。とりあえずたださんの夕凪の街桜の国(こうの 史代)読書ノートを読んどけばよろしい(ただし単行本読んでからな)。
ただひとつだけ。
89ページ。七波が凪生に松ぼっくりを投げるシーンについて書いておきたい。
なぜなら、この単行本の中で唯一、集中線が描かれているコマだからだ。みんな知ってのとおり、こうの史代のマンガにはほとんどといっていいほど効果線は出てこない。それはこの単行本でも同じだ。だからこのコマには、意味がある。
効果線がない絵であっても、動きのある絵を表現できるのは42ページのノックシーンを見れば一目瞭然だ。まさに「動きを切り取っている」という表現にふさわしい絵が描かれている。だが、あの集中線には意図的に右から左、手前から奥への視線誘導が行われている。これまで100%読者に委ねられていたコマ間移動の時間が、あのコマでは強制的に移動させられている。このコマにはコマ自体に動きがあるのだ。ではその「動き」とはなにか。
一般的に最終的な「テーマ」は、98ページの旭のセリフ「お前がしあわせになんなきゃ姉ちゃんが泣くよ」にあるといわれている。ただこれは旭から七波へ投げられたもので、この3編において焦点を当てられている「"連なる"3組のカップル」に投げられたものではない。そして凪生と東子という「いま、そして未来」のカップルに投げられたものは松ぼっくり……ではなく七波の発した「このばか」という言葉である。
だが、「このばか」は、東子を詰問した凪生だけに向けられたものではない。東子に宛てた手紙を書いた凪生にも向けられている。
そして、夕凪の皆実と桜の七波には名前以外にもシンクロ構図があって……というのはもう誰もがわかっていることだが、ならばこの「このばか」は皆実から凪生へ向けた言葉であるともいえる。最初、打越を拒んでいたものの、やがて心を許すようになった途端に「体の力が抜けて」しまった皆実の言葉だ。過去の皆実から未来の凪生へ投げられた猛スピードの思いなのだ。
もちろんその思いは皆実だけではない。
皆実と打越には結ばれる前に途絶えた思いが、旭と京子にはフジミによる懸念が、そして凪生と東子には東子の親が、と3組のカップルにはハードルが置かれている。皆実と打越はそのハードルを越えることができず、旭と京子はハードルを越えることはできたが「ゴール」には届くことができなかった。そして凪生と東子にいま目の前にハードルが立ちふさがっている。だが凪生はそのハードルを避けようとしていた。
ハードルを飛び越え、ゴールに届いてほしい。少なくともハードルの先を見据え、前に進んでほしい。皆実、打越、旭、京子、そして七波。そのすべての思いが松ぼっくりとなって凪生にぶつけられた。
あの集中線は、ハードルはもちろんあるだろう、それでも進め、ゴールに向かって前に進め、というメッセージなのだ。
ついでに気がついた点をいくつか。
各作品の表紙の人物。夕凪の皆実は正面、桜(一)の七波は斜め、桜(二)の東子は横。ページ起こしを考えると、これすらも先=未来を向いているようにも思える
p.30 打越の「不器用」と、p.74 フジミの「不器用」
p.23 皆実にからむ草はやはり足をつかむ手と考えざるをえない
p.32 「痛い」はどう解釈すべきか。体が痛いのか、打越に握られた手が痛いのか
p.34 皆実の握りしめるハンカチはもちろん打越の暗喩だが、打越とは結ばれなかったことの暗喩でもないか
p.46 東子はここで凪生にひとめぼれしたのではないか
p.48 最終コマは東子の家。なので時間経過と場所移動に不整合はないと思うが
p.73 「ちいと とろい子」と同時に京子が水たまりに足を突っ込んでいる
*1*1 書影の見ばえがとんでもなくおかしいがあした直す。
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★1. [Days] RubyKaigi2006に行ってみました(1)
おそらく会場の中でダントツでいちばんRubyがわからず、かついちばんプログラムという仕事とかけ離れた人間*1によるレポートを書く予定(笑)。例によって例のごとく肖像権の関係から写真には目線が入っていますがそのへんは気にしない方向で。あーあと懇親会は行ってませんよ。めちゃイケの録画予約忘れて早く帰らないと間に合わなかったので。……っていうのは冗談としても(いや冗談ではないのだが)誰となにを話すのかという。会場にポストイットでやった即席アンケートに「あなたはmap派かcollect派か」なんてのがあって正の字投票やって微妙に盛り上がってたようですが、オレなんかそもそも
レベルですからねえ。あーそーだ、ちょっと期待してたんだけどbeyond氏は来てませんでした(笑)。こういうことのために5000円費やすオレはなんなんだろう……。基本的にこう言うノリのレポートなのでhttp://jp.rubyist.net/RubyKaigi2006/tb20060610.htmlにトラックバックセンターがあるのですが、ここにトラックバックを打つ予定はまったくございません。てゆーか打ったら殺されますがな。

余談:昼食はVenusFortまで足をのばす。右のエスプレッソは「RUBY CAFE」のもの。なんだこのでき過ぎ感。あと、歩いてる途中でフジテレビがいま建設してるスタジオを発見。TMCとか渋谷ビデオとか撤退するつもりなのか。よくはわからん。
*1 この会場の中で唯一のコンビニ店員だと思います(爆笑)。
2006/05/06 (Sat) [past days]
★1. [PC] Wav再生
いちいちプレイヤー立ち上げてファイル選択して……なんてめんどくさいので、いつもはPyxis経由でPrWaveを使ってるんだが、2000年製ということもあってこいつはwavしか聞けない。日々の進化につけこれでmp3聞ければなあとか思ってたらちゃんとWavePlayerなんてものがあったのだった。ogg対応してるしASIO出力までできるでやんの。すげえ。いやあ、いざとなったら自分でつくるかと思ってたけど世の中あるところにはあるもんである。ちょっとこっちで様子見。たぶん移行しそう。





